YAMA WALKER

山っていいよね。

下山をためらう北アルプスのツバメ燕岳(後半)

 

ついに到着!天空のオアシス「燕山荘」


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森林限界を突破すると青空が広がり、その先には

目的地の一つ燕山荘が見え始める!

 

この場所からはまだ少し距離があるが

目的地が見えたと合って、自分とTK氏もテンションに

再び火が着火し始める。

 

遠く見える目的地を目指すため、さらに奥に進んでいく。

 

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よろつき始めるTK

 

徐々に近づき始める燕山荘を目指し、我々は渾身の力で

鎖場を乗り越えていく。

 

TK氏の足も最後の力を振り絞り始めた。

 

その道中に咲く高山植物がまた美しい。

 

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山頂が近いことを思わせる斜面と岩肌が

南アルプスの貫禄を感じさせる。

 

青空に映える空島

 

スイスのアルプス山脈を思わせる

この景観が見られるのはここだけではないだろうか?

 

「泊まってよかった山小屋ランキング」の1位を獲得した山小屋だ。

その見栄えは最高に良い!

 

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まさに天空に浮かぶ空島そのものだ!

 

 

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そしてこの階段を登り切ると、ついに天空城へ到着だ!

 

燕山荘からの視界は360度パノラマビュー


8:50、出発から約3時間30分。

 

ようやく燕岳山頂が目の前に見える、燕山荘へ到着した。

山頂に到着し、見渡す景色はまるで異世界だ。

  

 

当初、山頂は寒いかなと思っていたのだが、

この日は風はやや強めでありながらも気温は比較的高く

心地の良い温度感だった。

 

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前方に見えるのが燕岳の山頂だ。

これからあれを目指す。

 

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遠方には日本のマッターホルンと言われる

Mt.YARIが見える。

 

いつかは槍ヶ岳も制覇してみたい。

 

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ちなみに槍の先をTK氏の望遠カメラでズームしてみたところ

ポツポツとした突起物が見受けられた。

 

槍を制覇しようと列をなしていた登山者だ。

 

「いつかあそこに列をなしに行きたいんですけど!」

 

とTK氏にゴネてみると

 

「う〜ん、、、行くの??」

 

とノリ気でないご様子だったが、しつこく食らいつけば

意外とまんざらでもないのだろう。

 

 

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これが「泊まってよかった山小屋ランキング」の1位を獲得した山小屋の正体だ。

 

ロッジそのもの!

 

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なんだか温かみと懐かしさを感じる内部だ。

 

雲から頭を突き出す浮島の数々


下界を見下ろすと、浮島が雲から頭を突き出しているのがわかる。

 

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さらに奥のほうにも山が頭を出しているが、

海の向こうの島のようだ。

 

この絶景を見ながらひとまずは食事タイムとしよう。

 

燕岳山頂を目指す


休憩が終わったら、いよいよ本命の最終目的地である

燕岳の山頂目指して出発だ。

 

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これが意外と距離がある。

この時点で結構足が疲れており、かなり気力が必要だ!

とりあえず足を前に進めることに集中する。

 

 

ずっと見ていると吸い込まれそうな急斜面!

コマクサが群生している。

 

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変わった岩が出現。

 

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燕岳名物のイルカ岩。

本当に自然に出来たものなのだろうか。。。

 

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イルカ岩を背に何やら胸騒ぎがするらしいTK

 

 

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燕岳頂上は狭い!


11:20分

歩くこと約25分ほどで燕岳頂上に到着。

頂上部分は頂を制そうとする人でギュウギュウだ。

 

 

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銭置き場に小銭が置いてある。

 

 

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燕岳頂上からは北燕岳がよく見える。

本心としてはあっち側にも行ってみたかったのだが

時間の関係上行けなかった。

 

燕岳山頂は下山をためらうほどの居心地がよかった

 

 

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この日は山頂は風もあったのだが、天気が非常に良く

ポカポカと暖かい日だった。

 

 

前日から不眠で車を飛ばし、仮眠予定の現地駐車場では

仮眠を取ること無くそのまま登山開始。

 

完全に徹夜登山だったこともあり、

休憩中自分は山頂で居眠りをしてしまった。

 

あまりに風が心地よかったので絶景を見ながら

寝転がって仮眠を取ろうと思ったくらい。

このまま下山するのがもったいなかった。。

 

ふざけてTK氏に下山したくない!とダダをこねてみたら

 

「バスに間に合わん」

 

と言われた。

 

 

下山は苦行そのもの!


11:40

やって来ました、下山タイム。

少し休憩して、後ろ髪をひかれる思いで下山を開始した。

 

来た道と同じルートを戻るので、

またあの道を帰るのか、、、

と少々テンションも下がってしまうのは否めない。

 

さらに疲れもあって、一番気力が必要になる時でもある。

 

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山頂から再び燕山荘に戻ってみると、

テント場所が満杯になっていた!

 

夜は周りの明かりも無いことから星空がきれいに見えることだろう。

 

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正直な所、山頂から燕山荘に戻ってきた時点で疲れをかなり感じていた。

 

燕山荘でTK氏がトイレに行きたいと言うので

待っている間、ここでも居眠ってしまった。

 

行動食として糖分補給も兼ねてキャラメルを食べながら

疲れと眠気をごまかしつつ下山を試みる。

 

しかし、一番疲労していたのは膝だった。

 

ストックも使わないので直に膝へ負担がかかっていたようで

一歩一歩を踏み出す度に膝が痛む。

 

しかもたちの悪いことに、膝の表面側ではなく

裏側が痛くなるやつだ。

 

これが起こる場合というのは大抵疲労状態が激しい場合だ。

ランニングをしている時にも時々なることがあるので

かなり疲れが溜まったのだろう。

 

片道3時間30分の急勾配ありの山道なので

燕岳に挑戦したい人は、足の負担を軽減するアイテムを

持参したほうが無難かと思う。

 

下山後はバスに乗って第三駐車場まで行く必要があるので

そのバスに乗り遅れたくない。

 

時間までに何とか下山をしなければならないのだが

道が狭いこともあり登ってくる人とすれ違いで

中々前に進まない。

 

 

下山時というのは、早く下山を終わらせたい気持が先行してしまうことから

通ったはずの道が初めてのように感じ、やたらに長くも感じる。

 

下れど下れど中々ゴールが見えてこない。

見えてくる気配すらない。

 

余計に体力と精神力を消耗する。

 

痛みと時間に負われながらの苦行そのものだ。

 

小休憩を繰り返しながら歩くこと約2時間。

 

もう少しで駐車場のポイントまで来ることが出来た。

 

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疲労が限界に来たTK

 

【要注意】下山時間をしくじった登山者の末路


 

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やっとの思いで登山口まであと20分ほどで下山完了のポイントまできた。

何とかギリギリバスの時間に間に合うかどうかという時間だ。

 

ちなみに我々は14時ちょうどのバスに乗る予定でいた。

これを逃してしまうと15:50のバスに乗る羽目になる。

なんと約2時間後にしかバスが出ないのだ。

 

乗り遅れると2時間を呆然と立ち尽くしたまま過ごさなければならない。

絶対に乗り遅れるわけには行かない。

 

そんな差し迫ってくる緊張感の中、膝の痛みがさらに増してしまった為

3分間の休憩をとった。

これが後々に後悔することになるのだが、この時点では知る由もない。

 

3分後、バスに乗り遅れるわけには行かないとのことで

TK氏と相談して、ここからはトレランで下ることにした。

もちろん膝の痛みは覚悟の上だったが、2時間のロスタイムを

食らってしまうよりかはマシだ。

 

なんとかかばいながら走ることにした。

 

ここから自分とTK氏では下るスピードも違うので

とりあえずは各々のスピードで下ることにした。

 

ノンストップで走り下ること13分、自分一人だが

ついに登山口に到着した。

この時の時間、13:58。

 

自分はこのままバスに乗れば間に合う!

が、TK氏が来ない。。。

 

とりあえずバス亭まで行ってみると

これから発車する気配満々のバスが停まっている。

 

近づくとすぐさま扉を開いてくれる。

 

「乗りますか?」

 

とバスの運転手の人が声をかけてくる。

 

「このバスって何時出発ですか?」

 

時間はわかっていたが一応確認してみる。

 

「14時です」

 

やはり14時ということで出発まで1分しか時間がない。

 

だがTK氏はまだ来ない。。。

 

このままバスに乗ってとりあえず駐車場まで行き、

車でTK氏を迎えにくるかと考えたが、車の鍵はTK氏が持っている。

 

他に策は無いかとあれこれ考えてみたがダメだ。

 

万事休す。

 

バスを諦めることにした。。。

 

バスが出発して1分後、TK氏が到着した。

1分遅れで乗りそこねてしまうとは、一番タチの悪いパターンだ。

 

残り20分時点での3分休憩が仇となった。

TK氏にも突っ込まれたが確かにその通りだ。

 

我々は悔しい気持ちと何ともいえない喪失感を抱きながら

どうするかを考えることにした。

 

登山口には中房温泉がある。

 

とりあえずは温泉に入ろうか、と思ったが

あいにく着替えは車の中。

 

タクシーを呼んでみるかということになり

中房温泉でまったりしている店番の人に

タクシーを呼びたい旨を話してみた。

 

 

「タクシー呼べるんですけど、多分なかなか来ないですよ。

今から呼んだとしてもここまで来るのに1時間ほどはかかっちゃいます。

たまにここまでお客さん連れて上がってくるから

うまくそれを捕まえられたら一番いいんだけどね!」

 

だそうだ。

 

そんな運任せのギャンブル道しか残されていないのか。。

 

さらに、

 

「タクシー呼んでも片道5千円ほどはかかるだろうし、

待ち時間もできてしまうから、そんな時は

ここで温泉に入って疲れをとって、かき氷でも食べて

ゆっくりするのが一番いいんだよね!」

 

と、まったりしながらこの商人は言う。

 

 

そりゃできることならそうしたいのは山々だが、

着替えが無いことになそれも叶わぬ夢。

違う温泉に入るつもりでいたので、荷物になってしまうことから

車に着替えをおいてきたのだ。

 

汗だく、泥だくになった服をさっぱりした体にまとうのは

さすがに自分もTK氏もNoだった。

 

2度目の万事休す。

 

1時間50分後のバスを待ちつつ、運任せのタクシー待ちを

決行することになってしまった。。。

 

ただただ呆然と時間を過ごしてしまうのも

もったいないので、何かしようとするも

携帯の電波も届かない、バッテリーも無い、

他に時間を潰すための道具もない。

 

のんびりとした空気感が漂う中、バスに乗り遅れたことで

あれだけ感動した山頂すらも一気に消え失せてしまう、

まさに百年の恋も冷める状況に悔しさと喪失感を抱かずにはいられなかった。

 

 

が、待つこと20分。

 

天は我々を見放さなかったようだ。

運良く乗客を乗せたタクシーが上がってきたのだ。

 

これを逃してはならんということで

乗客を下ろしたタクシーを捕まえることに成功。

 

どうにか残りの1時間30分を呆然と過ごすことを回避できた。

 

ちなみにタクシー代は第三駐車場まで片道ジャスト5,000円。

TK氏と折半して一人あたり2,500円。

 

バスだった場合、一人あたり片道1,200円程。

倍の金額だが時間には変えられない。

 

タクシーの運転手さんも話し好きの地元のおじさんで

地域の話を色々と聞かせてもらい、色々と参考になったので

これはこれで良しとしよう。

 

 

ちなみに今回我々が行った温泉は

「ほりでーゆ〜」という温泉だ。

 

休憩室でゴロゴロしたかったので

休憩室のある温泉を選んだつもりだったが

大広間タイプではなかったので人も多く、結局休憩できなかった。

 

温泉のほうは広くて、ゆっくりと浸かることができた。

 

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お土産が充実していて、地元で取れた果物や野菜が魅力的だ。

 

 

総評


燕岳登山を試みている人は

下山後のスケジュールをきちんと立てておくことを激しく推奨する。

 

バスに乗り遅れてしまう可能性を十分考慮し

その間の時間をどう過ごすか。

そのための準備をしておかなければ、今回の我々のような目にあってしまう。

 

バスに乗れたらラッキー。

乗り遅れたら、まったり商人の言うように

温泉でゆっくりと体を癒しながら時間を過ごすのが良いだろう。

 

多少荷物になっても、念の為に着替えを持って登山することを

おすすめしておきたい。

 

登山後の温泉はまったり商人のいる登山口前の「湯原の湯」が有名だが

登山口から徒歩15分ほどの「有明荘」での温泉もオススメだ。

 

 

 

温泉後に食事もでき、登山後の空腹にソースかつ丼などがっつりメニューもある。

バスまでの時間を有効に活用するにはとても良さそうだ。

 

燕岳は交通面においては困難を極める。

登山口から近い駐車場を確保しようとすると前日キープが必須だ。

 

また、遠くはなれた駐車場からだと登山口までは距離にして13kmあり

バスかタクシーかで行くことになる。

 

バス代:片道1,200程 往復2,400円程 (1,300円だったかもしれない)

タクシー代:片道5,000円 往復10,000円

 

しかし、そんな困難を乗り越えてでも

ご紹介してきた絶景は一見の価値がある。

 

登山タイムをまとめると

 

登山開始 5:30

燕山荘到着 8:50

燕山荘〜燕岳山頂までの歩行時間 約20分 往復約40分

下山開始 11:40

下山終了 13:58(約14:00)

 

休憩時間を除いて往復で約7時間ほどのコースタイムだった。

 

非常に疲れを感じる登山であったが

山頂からの景観は個人的には富士山よりも好みだった。

何と言ってもこの時期の山頂は風も心地よい。

 

絶景と居心地の良さを体験しに、夏場の燕岳登山に

チャレンジしてみてはいかがだろうか。

 

 

PS

帰りに蕎麦を食べる予定だったのだが

めぼしい店が空いておらず、適当に入った中華料理屋で食べた

天津飯にトドメを刺された。。

 

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